胸椎が動くってこういうことか

からだに興味を持ってちょうど30年くらい経ちました。

後頭部を叩いたら、かかとに響くという不思議な現象を「面白い」と感じたのが、30年前。

自分の太ももが鋼鉄のように固いのがなんでだろうか?と疑問を抱いたのが30年前です。

 

バレエをやるには柔軟性がなさすぎて、とりあえず柔軟をやりまくって、それなりの柔らかさは手に入れたものの、どんなに頑張っても胸椎だけは動かないという人生だったので、背骨のことは諦めて、放っておりました。

 

ですが、こうして、レッスンを毎週行うという日々を過ごしているおかげで、筋肉への興味が内臓に切り替わり、神経や血管の勉強に移り、やっと骨という芯を勉強するに至りました。

 

わたしは

体が柔らかくなるためだけのストレッチクラスを行えないタイプです。

バレエが上達するだけのレッスンは受け持てないタイプです。

常に、自分の中に向き合うための「課題」みたいなテーマがレッスンには存在しているのです。

 

それは、わたしだけじゃなくて

その時通ってくださっている皆さんと共通の「テーマ」みたいなので

一緒に探って、一緒に解決しています。

 

それが、骨や臓器や、筋肉・皮膚に連動して動くという

そういうレッスンになっているみたいです。

 

だから、何年通ってもちっとも開脚が開かないけど

すごく人間として成長していたり、

バレエの動きは覚えるのが苦手なままだけど

すごく若返っていたり

 

根本的な人としての姿が変わっていくみたいな、レッスンなのかなと自分で認識しています。

 

それで、

何年もみなさんと一緒に、その時に必要なテーマを見つけて、解決していったら

やっとというべきなのか、先ごろ「胸椎」に行き着きまして、

あー胸椎ってすごいなーと日々感動しているところです。

 

胸椎は、感情を全て請け負って

受け止めてくれる場所。

 

硬ければ全ての物事がまっすぐ刺さり、

悲しみも苦しみも何倍にも感じ

誰かに頼るとか

自分を許すとか

そういうことすら思いつかなくなります。

 

柔らかければ全てを包み込む力がみなぎり

相手を思いやったり

自分を許したり

距離を置いて見守ることができます。

 

自分を愛するということが

胸椎の柔らかさによって

理解できるんだなと

 

しみじみしている昨今です。

 

動かすには

すごくエネルギーがいるので

すごく疲れるし

いろんな感情が呼び起こされますが

 

やっと動かせるようになった

喜びの方が

それより大きいなー